価値があることは時間がかかる

教室では上手に書けるのに、学校で作文を書く時間になったとき、全然書けなかったんです…

時々、そんなご相談を受けます。

おうちの方が戸惑われるのもよくわかります。私も自分の子に対してそうだったから。
また、そんなおうちの方の戸惑いを小さい身体で受け止めてしまってる、お子さんたちの顔も目に浮かびます。
本人が何よりショックだったかもしれません。

安心してくださいね。

大丈夫です。
全然問題ないです。(^_^)

教室で真面目に書いている子ほど、学校で緊張してしまうこともあるようです。教室みたいにうまく書けなかったらどうしよう、褒めてもらえなかったらどうしよう、と迷ってしまうのかもしれません。

また無意識に、教室では特別なことを習っているんじゃないか、学校で習ったことを使っていいのかな(恥ずかしい)という微妙な心理がはたらいてしまうこともあるようです。

教室は自由に自己表現し、それが認められる場です。項目と字数という目標があり、それさえクリアしていれば花◎がもらえます。他にも自分なりに工夫したところがあれば、もっと褒めてもらえます。わかりやすい。

でも、学校ではまだ「こんなこと書いていいのかな」と、読む相手にどう思われるかを気にしてしまうこともあったのだそう。
(うちの子が言っていました。これはうちの子の性格かもしれませんが)
心が成長、発達して、自己表現に価値があると少しずつ感じられるようになってからは、伸び伸び書けています。

また、以下の記事にも大事なことが書いてあります。言葉の森の過去記事より。

言葉の森の先生の話のあとはよく書けるのに、学校ではうまく書けないというケース

目当てのない自由な作文を書け、という場面では、言葉の森で勉強してきたことが、まだ一般化して自分の中で蓄積させられていないと、つまり項目や構成を意識して書くんだ、という本人の自覚がないと、なかなか書けないということです。

その自覚は少なくとも発達段階的に高学年以上にならないと出てこないですし、大きくなっても性格によって、反抗期なども入ったりして(^^;;
前述したような恥ずかしさとか戸惑いが先に立ってしまうこともあります。

子どもたちはまだ未成熟で、進んだり戻ったりを繰り返しながらそれでも確実に伸びています。その過程における作文でうまくいかないことがあったとしても当たり前。

そこで見守る大人が根気よく良いところを褒めて、自信をつけさせてやることが大事なんですね。

価値のあることを身に付けるには、時間も手間もかかるんです。
作文は長〜い目で成長を見守っていきましょう!


昨日は男の子たちが大ハッスル
でもこの後、小1の男の子は何と1000文字超えの作文を! 新記録更新。
小4の男の子もきっちり800字超えの感想文書き上げてます。すごいわ〜
自分たちの居心地のいい場所を作ったんだもん、だそうです。
まあ、たまにはいいか(笑)

読書作文教室 ことばの窓

読書、作文を通じて 自分らしく、ゆたかに 生きる心と力をはぐくむ教室